Python辞書型の基本概念と特徴
Pythonにおける辞書型とは、キーと値のペアを複数持つデータ構造です。リストやタプルと異なり、要素の順序は保持されません。また、キーはユニークでなければなりませんが、値には重複が許されます。
辞書型は中括弧{}で囲われ、キーと値はコロン:で区切られます。
my_dict = {'apple': 100, 'banana': 50, 'orange': 80} print(my_dict) # 出力結果 {'apple': 100, 'banana': 50, 'orange': 80}
Python辞書型の作成方法とその操作
辞書型は{}で作成することができます。また、dict()関数を使って作成することもできます。
# {}を使って辞書型を作成する my_dict = {'apple': 100, 'banana': 50, 'orange': 80} # dict()関数を使って辞書型を作成する my_dict2 = dict(apple=100, banana=50, orange=80) print(my_dict) print(my_dict2) # 出力結果 {'apple': 100, 'banana': 50, 'orange': 80} {'apple': 100, 'banana': 50, 'orange': 80}
辞書型の要素にアクセスするには、[キー]を使います。
my_dict = {'apple': 100, 'banana': 50, 'orange': 80} # キーを指定して要素にアクセスする print(my_dict['apple']) # 出力結果 100
Python辞書型での要素の追加と削除方法
辞書型に要素を追加するには、新しいキーと値のペアを指定します。
my_dict = {'apple': 100, 'banana': 50, 'orange': 80} # 新しいキーと値のペアを追加する my_dict['grape'] = 120 print(my_dict) # 出力結果 {'apple': 100, 'banana': 50, 'orange': 80, 'grape': 120}
辞書型から要素を削除するには、del文を使用します。
my_dict = {'apple': 100, 'banana': 50, 'orange': 80} # キーを指定して要素を削除する del my_dict['apple'] print(my_dict) # 出力結果 {'banana': 50, 'orange': 80}
Python辞書型での値の取得と更新方法
辞書型から値を取得するには、[キー]を使います。
my_dict = {'apple': 100, 'banana': 50, 'orange': 80} # キーを指定して値を取得する print(my_dict['apple']) # 出力結果 100
辞書型の値を更新するには、既存のキーを指定して新しい値を代入します。
my_dict = {'apple': 100, 'banana': 50, 'orange': 80} # キーを指定して値を更新する my_dict['apple'] = 120 print(my_dict) # 出力結果 {'apple': 120, 'banana': 50, 'orange': 80}
Python辞書型の便利なメソッドとその活用方法
Python辞書型には、便利なメソッドがいくつかあります。
- keys() : キーのリストを返す
- values() : 値のリストを返す
- items() : (キー, 値)のタプルのリストを返す
- clear() : 辞書型の中身を空にする
keys()メソッドを使って、辞書型のキーのリストを取得することができます。
my_dict = {'apple': 100, 'banana': 50, 'orange': 80} # キーのリストを取得する print(my_dict.keys()) # 出力結果 dict_keys(['apple', 'banana', 'orange'])
values()メソッドを使って、辞書型の値のリストを取得することができます。
my_dict = {'apple': 100, 'banana': 50, 'orange': 80} # 値のリストを取得する print(my_dict.values()) # 出力結果 dict_values([100, 50, 80])
items()メソッドを使って、(キー, 値)のタプルのリストを取得することができます。
my_dict = {'apple': 100, 'banana': 50, 'orange': 80} # (キー, 値)のタプルのリストを取得する print(my_dict.items()) # 出力結果 dict_items([('apple', 100), ('banana', 50), ('orange', 80)])
clear()メソッドを使って、辞書型の中身を空にすることができます。
my_dict = {'apple': 100, 'banana': 50, 'orange': 80} # 辞書型の中身を空にする my_dict.clear() print(my_dict) # 出力結果 {}
Python辞書型を活用したプログラム例とその解説
Python辞書型を活用したプログラム例として、辞書型を使った単語の出現回数を数えるプログラムを紹介します。
text = 'Python is an easy-to-learn programming language. It is used in web development, scientific computing, data analysis, and more.' words = text.split() # 単語の出現回数を数える word_count = {} for word in words: if word in word_count: word_count[word] += 1 else: word_count[word] = 1 print(word_count) # 出力結果 {'Python': 1, 'is': 2, 'an': 1, 'easy-to-learn': 1, 'programming': 1, 'language.': 1, 'It': 1, 'used': 1, 'in': 1, 'web': 1, 'development,': 1, 'scientific': 1, 'computing,': 1, 'data': 1, 'analysis,': 1, 'and': 1, 'more.': 1}
このプログラムでは、まず文字列を単語に分割し、辞書型を使って単語の出現回数を数えています。
まとめ
Pythonの辞書型は、キーと値のペアを複数持つデータ構造です。リストやタプルと異なり、要素の順序は保持されません。また、キーはユニークでなければなりませんが、値には重複が許されます。
辞書型には、便利なメソッドがいくつかあります。また、辞書型を使ったプログラムを作成することもできます。