【Python】同じ列名のデータフレームをPandasで簡単に結合するテクニック

こんにちは、PythonのPandasを使ったデータ分析に興味のある方々。今回は、同じ列名を持つ複数のデータフレームを簡単に結合する方法を紹介します。

同じ列名のデータフレーム結合の問題点

データフレームを結合する際に、同じ列名を持つデータフレームを結合することがあります。この場合、結合する際にどの列を基準に結合するのかが不明確になることがあります。これによって、データの重複や欠損が生じる可能性があります。

Pandasでの結合方法の紹介

Pandasには、merge関数とconcat関数という2つの方法があります。

merge関数による結合方法

merge関数を使うと、2つのデータフレームを指定した列名で結合することができます。

import pandas as pd
# データフレーム1
df1 = pd.DataFrame({
    'id': ['1', '2', '3', '4', '5'],
    'name': ['Alice', 'Bob', 'Charlie', 'Dave', 'Ellen']
})
# データフレーム2
df2 = pd.DataFrame({
    'id': ['6', '7', '8', '9', '10'],
    'name': ['Frank', 'Grace', 'Henry', 'Isaac', 'Judy']
})
# 結合する列名
key = 'id'
# merge関数で結合する
merged_df = pd.merge(df1, df2, on=key, how='outer')
print(merged_df)

上記のプログラムでは、2つのデータフレームを’id’列を基準に結合しています。結果は以下のようになります。

  id     name_x  name_y
0  1      Alice    NaN
1  2        Bob    NaN
2  3    Charlie    NaN
3  4       Dave    NaN
4  5      Ellen    NaN
5  6        NaN  Frank
6  7        NaN  Grace
7  8        NaN  Henry
8  9        NaN  Isaac
9 10        NaN   Judy

ここで、name_xとname_yという列ができてしまいました。これは、同じ列名を持つデータフレームを結合する際に、列名が重複するために生じたものです。このような場合は、suffixesパラメーターを使って、接尾辞を指定することができます。

# suffixesパラメーターを使って、接尾辞を指定する
merged_df = pd.merge(df1, df2, on=key, suffixes=('_left', '_right'), how='outer')
print(merged_df)

接尾辞を指定することで、列名が適切に変更されました。

   id  name_left name_right
0   1      Alice        NaN
1   2        Bob        NaN
2   3    Charlie        NaN
3   4       Dave        NaN
4   5      Ellen        NaN
5   6        NaN      Frank
6   7        NaN      Grace
7   8        NaN      Henry
8   9        NaN      Isaac
9  10        NaN       Judy

concat関数による結合方法

concat関数を使うと、複数のデータフレームを縦方向または横方向に結合することができます。

まずは、縦方向に結合する場合を紹介します。縦方向に結合する場合は、axisパラメーターに1を指定します。

# データフレーム1
df1 = pd.DataFrame({
    'id': ['1', '2', '3', '4', '5'],
    'name': ['Alice', 'Bob', 'Charlie', 'Dave', 'Ellen']
})
# データフレーム2
df2 = pd.DataFrame({
    'id': ['6', '7', '8', '9', '10'],
    'name': ['Frank', 'Grace', 'Henry', 'Isaac', 'Judy']
})
# 縦方向に結合する
concat_df = pd.concat([df1, df2], axis=1)
print(concat_df)

上記のプログラムでは、df1とdf2を縦方向に結合しています。結果は以下のようになります。

  id     name  id   name
0  1    Alice   6  Frank
1  2      Bob   7  Grace
2  3  Charlie   8  Henry
3  4     Dave   9  Isaac
4  5    Ellen  10   Judy

次に、横方向に結合する場合を紹介します。横方向に結合する場合は、axisパラメーターに0を指定します。

# データフレーム1
df1 = pd.DataFrame({
    'id': ['1', '2', '3', '4', '5'],
    'name': ['Alice', 'Bob', 'Charlie', 'Dave', 'Ellen']
})
# データフレーム2
df2 = pd.DataFrame({
'age': [18, 22, 27, 31, 24]
})
# 横方向に結合する
concat_df = pd.concat([df1, df2], axis=0)
print(concat_df)

上記のプログラムでは、df1とdf2を横方向に結合しています。結果は以下のようになります。

    id     name   age
0   1    Alice   NaN
1   2      Bob   NaN
2   3  Charlie   NaN
3   4     Dave   NaN
4   5    Ellen   NaN
0  NaN      NaN  18.0
1  NaN      NaN  22.0
2  NaN      NaN  27.0
3  NaN      NaN  31.0
4  NaN      NaN  24.0

横方向に結合する場合は、列名が同じでなければなりません。また、列名が同じでない場合は、結合する際にNaNが入力されます。

注意点とよくあるエラー

結合する際には、以下の点に注意する必要があります。

  • 結合する列名が同じであること
  • 列名が重複している場合には、suffixesパラメーターを使って接尾辞を指定する
  • 横方向に結合する場合には、列名が同じでなければならない

また、よくあるエラーとして、以下のようなものがあります。

  • KeyError: 結合する列名が存在しない場合
  • ValueError: 結合する列名が重複している場合

まとめ

同じ列名を持つ複数のデータフレームを結合する方法について紹介しました。merge関数とconcat関数を使って、簡単に結合することができます。結合する際には、結合する列名が同じであることや、列名が重複している場合には、suffixesパラメーターを使って接尾辞を指定することが必要です。また、横方向に結合する場合には、列名が同じでなければならないことにも注意が必要です。

今回紹介したテクニックを使って、より効率的にデータフレームを扱うことができるようになると良いですね。

最後に、実際のデータ分析の現場では、複数のデータフレームを結合することが頻繁に行われます。このような場合には、データの前処理やデータのクレンジングなど、様々な工夫が必要になります。今回紹介したテクニックを活用しつつ、より高度なデータ分析にチャレンジしていきましょう。

以上で、「【Python】同じ列名のデータフレームをPandasで簡単に結合するテクニック」の記事を終わります。最後までご覧いただき、ありがとうございました。