はじめに
データ分析において、複数のデータフレームを結合して分析することがあります。その際に、データフレーム同士の和集合を求めることが必要になることがあります。本記事では、pandasを使ってデータフレームの和集合を求める方法について紹介します。
データフレームの作成: 和集合を求める前のデータフレーム準備
まずは、和集合を求めるためのデータフレームを準備します。ここでは、以下のように2つのデータフレームを作成します。
import pandas as pd # データフレーム1の作成 df1 = pd.DataFrame({ '名前': ['Alice', 'Bob', 'Charlie', 'David'], '年齢': [20, 25, 30, 35], '性別': ['女', '男', '男', '男'] }) # データフレーム2の作成 df2 = pd.DataFrame({ '名前': ['Eve', 'Bob', 'Charlie', 'Frank'], '年齢': [22, 25, 28, 35], '性別': ['女', '男', '女', '男'] })
ここでは、df1とdf2という2つのデータフレームを作成しました。それぞれ、名前、年齢、性別という3つのカラムを持っています。df1とdf2には、それぞれ4人の人物の情報が含まれています。
concat関数によるデータフレームの縦方向の和集合: 基本的な使い方と実例
pandasでは、concat関数を使って、複数のデータフレームを縦方向に結合することができます。ここでは、concat関数を使って、df1とdf2を縦方向に結合し、和集合を求める方法を紹介します。
# データフレームの縦方向の和集合 df_union = pd.concat([df1, df2], axis=0, ignore_index=True) print(df_union)
上記のプログラムを実行すると、以下のような出力が得られます。
名前 年齢 性別 0 Alice 20 女 1 Bob 25 男 2 Charlie 30 男 3 David 35 男 4 Eve 22 女 5 Bob 25 男 6 Charlie 28 女 7 Frank 35 男
concat関数を使うことで、df1とdf2が縦方向に結合され、df_unionという新しいデータフレームが作成されました。ignore_index=Trueとすることで、インデックスがリセットされています。
drop_duplicates関数による重複データの削除: 和集合を求めるための重要な手順
データフレームの和集合を求める際に、重複したデータが存在すると、正しい和集合が求められません。そのため、まずは重複したデータを削除する必要があります。pandasでは、drop_duplicates関数を使って重複したデータを削除することができます。
# 重複したデータの削除 df_union_drop = df_union.drop_duplicates() print(df_union_drop)
上記のプログラムを実行すると、以下のような出力が得られます。
名前 年齢 性別 0 Alice 20 女 1 Bob 25 男 2 Charlie 30 男 3 David 35 男 4 Eve 22 女 6 Charlie 28 女 7 Frank 35 男
drop_duplicates関数を使うことで、重複したデータが削除されたdf_union_dropという新しいデータフレームが作成されました。
データフレームの横方向の和集合: 列単位での和集合の求め方と実例
続いて、データフレームの横方向の和集合を求める方法について紹介します。データフレームの横方向の和集合を求めるには、merge関数を使います。ここでは、df1とdf2のカラムを結合して、列単位での和集合を求める方法を紹介します。
# データフレームの横方向の和集合 df_merge = pd.merge(df1, df2, on=None, how='outer', suffixes=('_1', '_2')) print(df_merge)
上記のプログラムを実行すると、以下のような出力が得られます。
名前 年齢 性別 0 Alice 20 女 1 Bob 25 男 2 Charlie 30 男 3 David 35 男 4 Eve 22 女 5 Charlie 28 女 6 Frank 35 男
merge関数を使うことで、df1とdf2のカラムが結合され、df_mergeという新しいデータフレームが作成されました。
和集合を求める際の注意点: インデックスの扱いや欠損値処理について
最後に、和集合を求める際に注意する点について紹介します。
- インデックスの扱い
concat関数を使った場合、ignore_index=Trueとすることで、インデックスをリセットすることができます。merge関数を使った場合、onパラメータにカラム名を指定することで、指定したカラムの値が一致する行同士で結合されます。そのため、カラム名が一致していることを確認してから、結合を行うようにしてください。 - 欠損値処理
データフレーム同士を結合する場合、欠損値が存在する場合があります。欠損値の扱い方は、結合方法(inner, outer, left, right)によって異なります。詳細は、pandasのドキュメントを参照してください。
まとめ
本記事では、pandasを使ってデータフレームの和集合を求める方法について紹介しました。concat関数を使った縦方向の和集合の求め方、drop_duplicates関数を使った重複データの削除方法、merge関数を使った横方向の和集合の求め方、和集合を求める際の注意点について説明しました。データフレームを扱う際には、和集合の求め方を理解しておくと便利です。