逆行列とは何か?
逆行列とは、行列Aが与えられたとき、Aと掛け合わせた結果が単位行列(対角成分が1で、他が0の行列)になるような行列を指します。
逆行列は、線形方程式を解く際や、行列の固有値を求める際などに利用されます。
Pythonでの逆行列の求め方
Pythonでは、numpyというライブラリを利用することで、簡単に逆行列を求めることができます。
import numpy as np # 逆行列を求めたい行列Aを作成する A = np.array([[1, 2], [3, 4]]) # Aの逆行列を求める A_inv = np.linalg.inv(A) print(A_inv)
上記のように、numpy.linalg.inv()関数を利用することで、行列Aの逆行列が求められます。
Pythonでの逆行列が求められないケースとその原因
ただし、すべての行列に対して逆行列が求められるわけではありません。逆行列が求められないケースとしては、以下のようなものがあります。
- 行列が正則でない場合
- 行列の次数が大きすぎる場合
逆行列を用いた計算例
逆行列を用いた計算例としては、以下のようなものがあります。
例えば、以下の2つの方程式があるとします。
x + 2y = 5
3x + 4y = 11
これを行列で表すと、以下のようになります。
A = np.array([[1, 2], [3, 4]]) b = np.array([5, 11]) # Ax = bとなるxを求める x = np.dot(np.linalg.inv(A), b) print(x)
このプログラムを実行すると、x=1, y=2という解が得られます。
Pythonで逆行列を求める際の注意点
Pythonで逆行列を求める際には、以下の点に注意が必要です。
- 行列が正則であることを確認すること
- 行列の次数が大きすぎないようにすること
Pythonで逆行列を求めるためのライブラリとその活用方法
Pythonで逆行列を求めるためのライブラリとしては、numpyの他にも、scipyやsympyなどがあります。
scipyを使った逆行列の求め方は、以下のようになります。
import numpy as np from scipy import linalg # 逆行列を求めたい行列Aを作成する A = np.array([[1, 2], [3, 4]]) # Aの逆行列を求める A_inv = linalg.inv(A) print(A_inv)
sympyを使った逆行列の求め方は、以下のようになります。
import sympy # 逆行列を求めたい行列Aを作成する A = sympy.Matrix([[1, 2], [3, 4]]) # Aの逆行列を求める A_inv = A.inv() print(A_inv)
まとめ
Pythonで逆行列を求める方法について、以上で解説しました。
逆行列を求める際には、行列が正則であることや、行列の次数が大きすぎないことに注意しながら、numpyやscipy、sympyなどのライブラリを活用してください。