pandasで累積和をリセットする方法

累積和は、データの累積的な合計を求めるために使用される統計量です。pandasライブラリのcumsum()関数を使用することで、列の累積和を簡単に算出できます。

pandasライブラリのインストールとインポート

pandasライブラリを使用するには、まずライブラリをインストールする必要があります。pipコマンドを使用して、以下のコマンドを実行します。

!pip install pandas

ライブラリのインストールが完了したら、以下のコードを使用してpandasをインポートします。

import pandas as pd

データセットの準備:サンプルデータの生成

まずは、サンプルデータを生成して累積和の計算方法を確認します。以下のコードを使用して、10個のランダムな整数を持つDataFrameを生成します。

import numpy as np
np.random.seed(123)
df = pd.DataFrame(np.random.randint(1, 10, size=(10, 1)), columns=["value"])
print(df)

上記コードの出力結果は以下の通りです。

value
0 3
1 3
2 7
3 2
4 4
5 7
6 2
7 1
8 2
9 1

累積和の計算方法:cumsum()関数を使った累積和の算出

以下のコードを使用することで、value列の累積和を算出します。

df["cumsum"] = df["value"].cumsum()
print(df)

上記コードの出力結果は以下の通りです。

value cumsum
0 3 3
1 3 6
2 7 13
3 2 15
4 4 19
5 7 26
6 2 28
7 1 29
8 2 31
9 1 32

上記の出力結果から、value列の累積和がcumsum列に表示されていることがわかります。

条件に基づく累積和のリセット:条件を満たす行で累積和をリセットする方法

次に、条件に基づいて累積和をリセットする方法を見ていきます。たとえば、value列の値が5以上の行で累積和をリセットする場合、以下のコードを使用します。

df["group"] = (df["value"] >= 5).cumsum()
df["cumsum_reset"] = df.groupby("group")["value"].cumsum()
print(df)

上記コードの出力結果は以下の通りです。

value cumsum group cumsum_reset
0 3 3 0 3
1 3 6 0 6
2 7 13 1 7
3 2 15 1 9
4 4 19 1 13
5 7 26 2 7
6 2 28 2 9
7 1 29 2 10
8 2 31 2 12
9 1 32 2 13

上記の出力結果から、value列の値が5以上の行でグループ分けをし、グループ内でvalue列の累積和を算出してcumsum_reset列に表示していることがわかります。

累積和リセットの応用:複数の条件を組み合わせた累積和リセット

最後に、複数の条件を組み合わせた累積和リセットの方法を見ていきます。たとえば、value列の値が5以上かつ3以下の行で累積和をリセットする場合、以下のコードを使用します。

df["group"] = ((df["value"] >= 5) | (df["value"] <= 3)).cumsum()
df["cumsum_reset"] = df.groupby("group")["value"].cumsum()
print(df)

上記コードの出力結果は以下の通りです。

value cumsum group cumsum_reset
0 3 3 1 3
1 3 6 2 3
2 7 13 3 7
3 2 15 4 2
4 4 19 4 6
5 7 26 5 7
6 2 28 6 2
7 1 29 7 1
8 2 31 8 2
9 1 32 9 1

上記の出力結果から、value列の値が5以上または3以下の行でグループ分けをし、グループ内でvalue列の累積和を算出してcumsum_reset列に表示していることがわかります。

まとめ

pandasライブラリのcumsum()関数を使用することで、列の累積和を簡単に算出できます。さらに、条件に基づいて累積和をリセットする方法も紹介しました。

累積和のリセットは、データの解析や前処理において重要な処理の一つです。複数の条件を組み合わせることで、より複雑なデータの前処理を行うことができます。

本記事を参考にして、pandasを使用したデータの前処理に役立ててください。